まず、不倫とは何か。
ウィキペディアによると、
【倫理から外れたこと、人の道から外れたことを意味する。近年では特に、結婚制度から逸脱した男女関係の意味で使用される】とあります。
また調べを進めていくと、法律上では私たちが使う“浮気”や“不倫”という言葉は存在せず、“不貞行為”という言葉が使用されています。
この法律上の“不貞行為”とは、男女の肉体関係がなければ“不貞行為”には該当しないとして、世間一般で言うところの浮気や不倫(内緒でデートをしていた、キスをしていたetc……)に対する広い概念に比べ、極めて限定的な立場をとっています。
では、配偶者のある人との間に不貞行為があった場合どうなるか。
相手の配偶者から民法第770条(※1)に規定される離婚の訴えを提起することができる条件の一つを充たしていると、“不法行為”だと訴えられ慰謝料も請求されることとなります。それが成立するためには、配偶者から見ての下記条件があります。
1.不貞行為があった。
2.不倫が始まった時点では夫婦関係は破綻していなかった。(同居していた) ※2
3.不倫相手は相手に配偶者のいることを知っている。 ※3
4.配偶者の浮気と浮気相手を知ってから3年を経過していない。※4
※1:第770条
1. 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
上記の、「一」を充たすということです。
※2:ここで言う法律上捉えられている“破綻”とは、別居をしていることや、性的関係が無いこと。破綻時期が問題になったときは「最後に性交渉があった時期」などという非常にプライベートな問題についても、法廷で説明を求められることがあるといいます。
※3:相手に配偶者のいることを知らなかった場合は慰謝料など裁判内容とその結果も大きく変わってくるようですが、今回は配偶者の存在を知っていたとして書きます。
※4:これは“時効”に関しての記述です。以下、民法第724条が適用されます。
民法第724条〔不法行為による損害賠償請求権の期間の制限〕
不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又は法定代理人が損害および加害者を知った時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為のときから20年を経過したときも、同様とする。
つまり、浮気相手を知っている場合は最後の性交渉から3年以内・浮気相手を知らない場合は知った時から3年・性交渉のあった時から20年、このいずれか一番早い期間で時効成立となります。(不倫をした人は罰せられるべきだと強く感じています。)
では続いて、慰謝料の相場に関してお話しましょう。
不倫相手が支払う慰謝料の相場はあまり表沙汰になることがないので、統計なども見当たりません。
しかし、公表されている判例を総合すると、様々な事情によって変化するとはいえ、大体100万円~300万円の幅に納まるようです。(ちなみに最近の裁判例では、金額は増加傾向にあるようです)
安易な気持ちで不倫を始めると、月収約20万円程のOLであれば年収に匹敵するといえる慰謝料が発生するのです。
一年間一生懸命働いたお金が、水の泡です。
その時は良くても、不倫をすることで後に回ってくるツケは大きいですね。
最後に、不倫は犯罪なのかどうかに関して。
不倫が万が一表沙汰になった時、不倫罪で訴えられるのかどうかが私も大変気になるところでした。しかし調べてみると、不倫をした者が不倫罪で訴えられることは無いことを知りました。戦前の日本には、不倫を処罰する法律があったそうです。姦通罪(旧刑法183条)という刑法の規定で、夫のある女性が夫以外の男性と不倫をすると、その女性と相手の男性が、夫の告訴により起訴されるというもの。2年以下の懲役も科されました。しかし、法の下の平等と両性の本質的平等を宣言する日本国憲法(14条、24条)にはそぐわないとして、1947年(昭和22年)に刑法から削除されました。
つまり、不倫は“犯罪”ではありませんが、“不法行為”だということです。不倫をして逮捕されない理由は、そこにあったというわけです。
しかし日本はそうでも、現在イスラム法を重要視している国では不倫を理由に死刑になる場合が事実存在するのです。そういった国もあるほど、事は重大だということを、不倫に手を出してしまった、これを読んで下さる方で現在不倫をしている方はその行為の大きさ・後に自分の身に起きるかもしれない落とし穴の存在を目を背けずに頭に入れて欲しいのです。
そしてそこまでして不倫を続けたいのか、どうか今一度考えてみて下さい。
“見てはいけない”と言われれば人は見たくなるものです。
“やっちゃいけない”と言われればどうにかしてでもやってみたくなるものです。
しかしそのスリルがある日突然リスクに急変する可能性も秘めている。そこに気づくことも大切です。